スピリチュアルにハマった時期は、私も病んでいたのかなあ

こんにちは!「陰陽師被害ドットコム」ブログ更新です。
専門的ではない被害者目線で「偽陰陽師」や「インチキ・スピリチュアル・カウンセラー」の情報をお伝えしていきたいと思います。
担当はサトウになります。
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知的好奇心が満たされる

「大ファンだったのが、カール・セーガン。80年代に一世を風靡した天文学者で、NASAの惑星探査を主導していた人です。

あの頃は宇宙開発に関する話題で世間が溢れていましたね。ボイジャー計画だったりハレー彗星だったり。将来の進路も、自然と理系に進みたいと思うようになり、まずはIT系専門職の派遣社員として就職しました」

オカルト・宇宙開発の話題を追いかけている分には、お金はそんなにかからなそうだが、累計1000万円に達するまでには一体何があったのだろう。そう聞くと、アキコさんは「占いとスピリチュアル系の習い事にハマったんです」と教えてくれた。なるほど、習い事!

「私が20代半ばの頃、1990年半ばですかね。まだ、やっとテレホーダイが始まったような時期ですね。バブルはもう弾けていましたが、まだ派遣=専門職というのが一般的で、その給料がとても良くて。自由に使えるお金ができたことで、興味のあることは何でも習いに行くようになりました。

西洋占星術入門から始まって、いくつかのジャンルを教えてもらえる『魔女養成講座』とかにも通うようになりました。

当時はカルチャースクールでもそうした講座がバンバン開いていたし、その講師がビジネス誌に成功者としてインタビューされていたりもしたんですね。サラリーマンの心を癒すヘルシーなものとして、スピリチュアルがポジティブに捉えられていたんです」

なかでもアキコさんが当時一番お金を使ったのは、「カラーセラピー」。色彩を利用した心理療法の一つと言われているセラピーという触れ込みで、層に分かれた2色の液体が入ったボトルを使い、相手が選んだボトルのカラーにより、その人の「魂の色」を見るというメソッドのスピリチュアルだ。

「自分が体験で受けた時のセラピストがあまりにも下手で、これでいいなら私だってできるんじゃない? と思ったんですよ。カラーセラピーを教えているカルチャースクールがあったので、最初は単発講座をいくつか受けたんですが、受け尽くしてやることがなくなっちゃったので、渋谷にある総本山のお店で本格講座に通うことに。

魂が7層構造になってるとか、ボトルのカラーの意味を120種類くらい暗記して、最後にディプロマ(修了証明)を得ると誰かにカウンセリングできますよというシステムで。この本格講座が予備・中級・応用とあって、3〜4日のコースでそれぞれ15万円くらいしたんですね。

そこまでに受けていた単発講座の金額と、道具とかの値段も合わせて、100万円はいったんじゃないかなと。でも大体こんなもんだろうな、と思ってました。当時のいわゆる『癒し系』でいうと、リラクゼーションの方のアロマセラピーの学校は、もっとお金取ってましたから」

何をしても物足りない

元々知識に貪欲だったとはいえ、かなりの入れ込みようだ。このころには、結婚をして新たな生活をしていたというアキコさん。稼ぎがよかったとしても習い事に支払う金額として、100万円の請求は高額ともいえる。躊躇はなかったのだろうか。

「時間とお金はあったけれど、仕事と結婚があまりうまく行ってないという気持ちはありましたねえ。複雑な業務を任されていて、ただでさえプレッシャーが強いのに、上司に毎日100回くらい『死ね』って言われるような環境で(笑)。

結婚のほうも、夫に人の気持ちを考えられない『性格上の難』があるのが一緒に暮らすなかで発覚して。例えば新婚旅行で海外のリゾートに行った時に、ライフルの射撃体験をしたんですけど、冗談めいて銃口を向けられた時には本気で『殺される』と怯えましたもん。毎日ヒリヒリした環境で生きていたからこそ、先行きを自分で知りたいと思っていました」

それは確かに、壮絶な結婚生活だ……。

「よくよく考えたら、スピリチュアルにハマった時期は、私も病んでいたのかなあと思います。どこかで自己承認欲求を満たしたくて、特別な自分になるためにスピリチュアルを学んでいた。どんなに占いやセラピーに行っても物足りなくて、もっと細かく話したいとか、こんなぬるい回答じゃ嫌だとなって。だったら自分で自分を占おうという気持ちもあったかなと。

周囲を見ていても、借金を重ねてスクールに通っているような人は、本当はカウンセリングや病院に行ってケアをされるべきところを、スピリチュアルにつぎ込んでいるっていう方が多いように思います」

大金を注ぎ込んでいた自分を、客観的に振り返るアキコさん。アキコさんの場合は、全てのに納得してお金を払っていたのだろうか?

「全然そんなことないですよ!(笑) 払っちゃってからやめたこともあるし、ネットワークビジネスだったこともあるし、納得しないままお金を払う流れになって、慌てて逃げたこととかもありますね。

よく覚えているのが1993年にツボと印鑑を買わされそうになったことですね。新宿西口で若い女の人に『ちょっと占いの練習代になってもらえませんか』と呼び止められたのですが、『自分の手には負えないので、偉い先生のところに一緒に行って欲しい』と言い出して。

見料が1時間1万円だと言うので後日行ってみたら、最低金額40万円の印鑑と、60万円のツボをずらっと見せられて、どれか買えと言われました。何を問いかけられても反論していたら、あちらが面倒臭くなったらしく『もういいから帰ってくれ』と玄関口で塩を撒かれました(笑)」

 

 

講談社 ライター ヒラリサ  より転載

スタッフの感想

今回も「講談社 ライター ヒラリサ」より実例報告を取り上げました。
やはりオカルト・スピリチュアルにハマるタイミングは弱っている時ですね。本来なら弱っているなら、自分をリラックスさせる為にお金を使うべきで、温泉へ行ったりマッサージを受けたりが良いとおもいますし、場合によっては病院で治療する場合も出て来ます。しかし、安易な占いなどに頼ってしまうとどっぷりと違う世界で深みにハマりますね。

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