私たちが自己啓発&スピリチュアル系から脱出できた理由【元・呪われ女子座談会 part1】その2

ズク子:確か鳳凰様のお守りカードがつくステージ最前列は8万円ちょい。一番安くて、3万円。寝袋付きですと5万5000円でしたかね。

ウサ美:寝袋、Amazonで同じものが2,200円で売られてたってヤツですよね。

ノジル:私も縄文祭はテレビ番組で放映されていた一部を見ましたが、焚火を囲んでUFOを呼ぼうとしていたり、参加者もノリノリでしたね。ハマっていた当時は、Happyさんのどこに魅力を感じていたんですか?

ズク子:私はそもそもヤンキーっぽい子というか、女の子が成り上がる感じが好きなんですよ。子宮委員長はるさんとかも、ざっくり言えば「風俗嬢が信者ビジネスで一攫千金」じゃないですか。物語として、すごくしたたかな女の子を見ると面白くなってしまうんです。Happyちゃんは彼女が発信していることが真実だとすれば、生まれ育ちがちょっと不幸で親とは絶縁みたいな設定。でも友だちにも恵まれてピュアで、自分をさらけ出したら幸せになった! みたいな。

ズク子:ところが女性の自立を促すような感じのことを語るわりには、自分がデザインしたジュエリーを売るとか、やっていることが完全に信者を量産するだけの商売だったんですよね。縄文祭は「選抜メンバー」という名の素人が、ウェディングドレスを着て歩くようわからんファッションショーですし。観ていて、あーこれはもう学園祭だって思ったんですよ。大人の学園祭。私、わりといろんなイベントに行くんですけど、縄文祭は本当にイベントという点から見たら最低レベルでした。いろいろと、正気に戻る要素が詰まっていましたね。

編集:前に私とノジルさんとで潜入したイベント「シンデレラプロジェクト」も、ファッションショーすごかったですよね。

ノジル:あのちょいダサなテイストは、あえて狙ってやっているんでしょうか。

ズク子:一般の方が近づけそうと思わせるレベルに、わざと留めているのかもしれません。ステージのクオリティ以上に、Happyちゃんの世界が、女の子の理想はウェディングドレスのファッションショー! とか、ランウェイ! なのが、一番キツかった。それを直視してしまい、いったいどの少女漫画のテンプレですか……と冷めてしまいました。

 

つづく

WEZZY より転載