「スピリチュアル」で人生を棒に振る中高年たち、悲劇の実例集2

お守りや水晶に◯万円、
ためらいなく大金を投じる人たち

スピリチュアルにおける失敗として、まず挙げたいのが「お金」に絡む失敗だ。Tさん(40代男性)の例を以下に紹介したい。

「会社を辞め、転職先が見つからず焦っていたとき、ある転職セミナーで女性と知り合いました。私があまりに悩んでいるところを見て、『仕事や会社という視点から一度離れたアドバイスを聞いてみては』と言われ、カウンセラーを名乗る男性のところへ連れていかれました」

カウンセラーの男性は、手を見たり首筋を触ったりしながら、Tさんの性格を言い当てたという。そして、Tさんも精神的に疲弊していたため、そのアドバイスを貴重に感じた。やがて「足繁く通ってアドバイスを求めるようになった」という。

「それから2ヵ月ほど通ったのですが、なぜか相談料はどんどん高くなり、最終的には1回6万円ほどに。それでもつい止められず通いました。たまたまその時期に就職が決まり、忙しくなったので行かなくなりましたが、今考えると『なぜ、あんなお金を払ったんだろう』と不思議です」

このエピソードは、お金絡みでの失敗における「典型」といえよう。“洗脳”されてしまったパターンも、このような形が多い。

そのほか、こんな例もある。

「友人の女性(40代)と旅行に行ったとき、有名な神社の近くで占いをしてもらいました。それは良かったのですが、最後にお守りを勧められると、その友人は迷わず一番高い3万円のものを買いました。正式な神社のお守りでもないし、通りすがりのお店でよくそんな高いものを買えるなと……。購入後、『これがあれば大丈夫な気がする!』と言っていて、『もういい歳なのに心配だな』と思いました」(40代女性)

「ある日、長年の付き合いがある女性の家へ久々に行きました。すると、見たことのない大きな水晶が。友人は自分から水晶の話をし出し、『手をかざすと何か感じない?』と真剣に聞いてきます。私は動揺しながら『いや、あんまり感じないかな……』と返すのが精一杯。その話は延々と続き、なんと水晶は15万円で買ったとか。それ以来、私もその世界に勧誘されそうな気がして、彼女とは疎遠になりました」(30代女性)

スピリチュアルのすべてがこのようなケースに発展するとは限らない。しかし、周りが思わず首をかしげるような形で、大金を失う事例は少なくない。

 

ダイヤモンド オンライン より転載

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