スピリチュアル系図鑑 Part2
「エジプトでの過去世が見えます。何か薬を調合しているような。ミイラを保存するための薬や、若返りの薬かもしれません。エジプト人だった時は、物事を見通す能力がありました……」
そうおっしゃっていただけて嬉しいですが、巫女、魔女、エジプト人、とスピ界頻出過去世が次々と。「東ローマ帝国の葡萄酒商人です」とか「キルギスの騎馬民族です」とか、マニアックな過去世だったら信憑性が増しますが……。自分も含めて、もっとちゃんと世界史を勉強するべきだったかもしれません。発想の限界を感じます。
「ちなみにエジプトの過去世は何時代ですか?」
「延長しますか?」
と、次の質問はさらにお金がかかるのでこの辺にいたしました。ちなみにエジプト人と最後に言われましたが、この日はクレオパトラの絵がプリントされたTシャツを着用。もしかしたら潜在的に影響を与えていたかもしれません……。
ただ今回のカウンセリング結果は、スピリチュアル好きそうな客を喜ばせようというサービス精神も感じます。
スピリチュアル業界で、どのような人が信じられるのか、はじめから疑うのも何ですが、やはり第一印象を信じるのが良さそうです。とくに目に表れているような気がします。目が合った時、相手の瞳に不安や怯え、暗さなどを感じたら要注意です。私は素人なので、まだまだ見誤ることもありますが、写真を見ただけで人の本質がわかるというサイキックの女性にご登場いただきたいです。
リザベスさんはアメリカ人で、生まれながらのサイキック。クレアボイヤント(透視)とミディアム(霊媒)能力を持っているそうです。お会いすると、年齢不詳の妖精のような美女で、信頼できる感じがします。私のことをカウンセリングしていただいた時は、「苦手かもしれないけれどもっと人前で話す仕事をした方が良いです。スピリットたちが背中を押してくれています。もっと声を出して。Not be shyって……」と言っていただきました。講演の依頼が来て戸惑っていたので、心当たりがありました(この話を聞いて引き受けてしまいました……)。
平凡社 辛酸なめ子氏 より転載