スピリチュアル系図鑑
第20回 スピリチュアルジャッジメント
スピリチュアルな世界では、ときどきちょっと怖い話も聞きます。知人のSさんは、ふらっと入った霊能者のサロンで、会話中にその女性霊能者の機嫌を損ねてしまったらしく、連日ネガティブなエネルギーを送られ体調を崩してしまいました。念によって、免疫力が低下。相手が眠っていると思われる時間だけがSさんが自由に活動できる時間だったそうです。屋久島で縄文杉に抱きついてみたり、神社に通ってお祓いして、念からは逃れることができたとか。
また別の知人のAさんは、女性霊能者の洗脳にかかっていたことにあとで気付いたそうです。
「ご神託とか言って単に悪口を言っているところに違和感が。急に、友達に百万円振り込め、と命令してきたり。とにかく大金を使うことを勧められました。でも、突き抜けたことができたので今となっては感謝したいです」
大きなお金が絡んでくると心配ですが、Aさんポジティブシンキングすぎです。やばい霊能者には、お金への欲求が強いタイプと、単に人を思いのままにコントロールするのが楽しいタイプに分かれるように思います。
私はそこまで危険な人には遭遇していないのですが、ちょっと信憑性が……? と疑問を感じることはあります。
先日、過去世リーディングを受ける機会がありました。オーラからなんでも読みとれるというヒーラーの女性は目を閉じると、
「一番色濃く見えてくるのは……巫女さんですね。雨乞いをしている映像が出てきました」とおっしゃいました。
スピリチュアル好きな女子が言われて喜ぶ前世ベスト5に入っていそうな巫女(あとは修道女、エジプトの神官、白魔女、ネイティブアメリカン、チベット僧など)。
「巫女だけれど権力者でもありました。それを良く思わない者もいましたが、一目置かれていた存在です」
「ありがとうございます。他にもありますでしょうか?」
「ルーマニアの魔女をやっていると思います。木の葉っぱを使ってお祓いしていました」
出たー、魔女。スピリチュアル系あるある前世が続いています。制限時間がまだあったので他にないか、また伺うと……、
平凡社 辛酸なめ子氏より転載