霊感商法の手口と対策|霊や祟りに怯え騙されないための知識

弁護士法人ネクスパート法律事務所  寺垣 俊介 より転載

霊感商法(れいかんしょうほう)とは、悩みをかかえている人の不安の原因を霊的なものと結びつけたうえで、たたり・悪いカルマ・因縁から逃れるにはこれを買いなさいと高額な商品を売る悪徳商法のことをいいます。

また、商品を販売せず祈祷料や除霊料などでお金を要求するものは霊視商法にあたります。今回は霊感商法の手口と事例、被害を未然に防ぐ方法と被害に遭った際の対処法をお伝えします。

 

その人の不幸を聞き出し、霊的な原因と関連付ける

霊感商法に騙される人は、本人にとってはどうにもならないような大きな悩みを抱えていることもあります。

人生のどん底であればあるほど藁にもすがりたくなりますし、自分では立ち向かえないような強大な理不尽が続けば、例えば神様や霊のような存在を信じてそのせいにもしたくなるでしょう。

原因がわかっていた方が人は安心できるからです。霊感商法では、このように不安が大きくて崩れ落ちそうな人の悩みを巧みに聞き出し、先祖の因縁など霊的なものと結びつけていきます

不安を煽る

ターゲットが信じたようであれば、次はこのままではどんなマズイことなるのかを伝えて恐怖心を煽っていきます。事実かそうでないかは重要ではありません。人は時として想像と現実の区別がつかなくなるからです。

筆者は子供の頃に雪女の話を聞かされ、その日は一人でトイレに行けなかったことがありました。どこから雪女が現れるかわからないので、震えながら朝を来るのを待ちました。

大人になれば雪女などいないとわかりましたが、これはなにも子供だけに起きる話ではありません。例えば屋根裏に猫がいてガタガタ音を立てていた場合、確認をするまでは霊なのかそうでないのかわかりません。しかし、霊だと思うと霊に関するイメージや記憶が勝手に呼び起こされどんどん怖くなっていきます。

霊感商法の場合は、 “本当に先祖の祟りなのか”をその場で確認できないため、不安だけがぶくぶくと拡大していきます。

希望をちらつかせる

ターゲットが十分に怖がったら、「でも助かる方法がある」と伝えて希望をもたせます。

 

以下 次回掲載

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